モード形状
どの構造にも、いくつかの固有振動数で振動する傾向があります。各固有振動数は、モード形状という形状に関連しています。固有振動数で振動しているモデルは、その振動数のモード形状をとると仮定できる傾向があります。
- モーダル寄与率
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SimSolidでは、モードごとにモーダル寄与率、実効質量係数、累積質量係数を、指定されたグローバル座標またはローカル座標の参照フレームで計算します。剛体モードは無視されます。
モーダル寄与率は、指定の参照フレームにおけるモードと方向性励振との相互作用を数値化したスカラー値です。この値が大きいほど、動的応答への寄与が大きいことを示します。
ここで、
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- 単位並進方向ベクトル
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- 正規化モード形状
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- 質量マトリックス
- モーダル寄与率比
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モーダル寄与率比は、各並進方向のモーダル寄与率を、その方向の全モード参加係数の最大値で割ったものです。つまり、3つの方向はそれぞれ、モーダル寄与率が最大となるモードの値が1.0となり、その他のモードは1.0未満となります。
- 実効質量係数
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各モードに関連する実効質量係数は、系の質量のうち、指定の励振方向でそのモードに寄与する量を表しています。この値は、系の合計質量に対する比率で与えられます。
方向に沿った有効質量は、その方向のモーダル寄与率の2乗です。したがって、実効質量が大きいモードは、一定の励振方向に対する系の応答に大きく寄与します。
線形動解析の一般的な通念として、合計実効質量の1~2%を超える質量が動的応答に寄与するモードを解析の対象とします。
- 累積質量
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モード n
の累積質量は、モード1から n
の有効質量係数の合計です。線形の動解析の一般的な経験則は、累積質量が加振振動の優勢な方向に少なくとも80%になるように十分なモードを含めることです。