きしみとがたつき
隣接するパートの接触面のさまざまな位置で、きしみとがたつき問題を特定します。
きしみやがたつき問題は、隙間なく取り付けられた2つのパートの相対的な変位によって発生し、短時間の間に相互作用する可能性があります。つまり、相対的な変位がなければ、きしみやがたつきの問題はありません。
注: ワークベンチは非定常動解析にのみ対応しています。
用語解説
- がたつき(Rattle)
- がたつきは、短時間で接触したパート間に衝撃力による相対運動が発生した場合に発生します。一般的にがたつきは、パートが緩んでいたり、柔軟性が高すぎたりすることで発生します。
- きしみ(Squeak)
- きしみとは、固着-スリップ現象で2つの表面が相互作用し、表面間の相対的な動きによって摩擦が生じるときに発生する好ましくない音のことです。摩擦エネルギーは接触面に蓄積され、運動摩擦を超えると放出され、その結果、耳障りなきしみ音が発生します。
設定
- メインウィンドウのツールバーで、Squeak and Rattle をクリックします。
- ポップアップダイアログで、Squeak and Rattleワークベンチにリンクする非定常サブケースを選択します。
- Gap tolerance(Open close)、Gap tolerances(Stick slip)の破断基準を入力します。
-
隣接するパートの接触面をポイントとして定義し、きりみとがたつきを特定します。
- Squeak and Rattleワークベンチタブで、(Add/edit)をクリックします。
- 以下のいずれかの方法でサンプリングポイントを定義します。
- 解析を実行するにはをクリックします。
-
解析が完了すると、次のような結果が得られます:
- Final status
- Squeak and rattle:法線ギャップが、開-閉トレランス以下、接線距離が固着-スリップ以上であった場合。
- Rattle:法線ギャップが、開-閉トレランス以下、接線距離が固着-スリップトレランス以下であった場合。
- NA:法線ギャップが開-閉トレランスを超えている場合。
- Initial Gap:荷重を与える前の、さまざまなサンプリングポイントでのパート間の初期ギャップをリストアップします。
- Minimal gap:パートに荷重が与えられたすべての時間幅での各サンプリングポイントにおける、パート間の最も近い法線距離をリストアップします。
- Maximum tangential displacement:パートに荷重が与えられたすべての時間幅での各サンプリングポイントでの接線方向の最大変位を一覧表示します。
- Final status
例
パートは以下のように考慮されます:
- Squeak and rattle 法線ギャップが、開-閉トレランス以下、接線距離が固着-スリップ以上であった場合。
- Rattle 法線ギャップが、開-閉トレランス以下、接線距離が固着-スリップトレランス以下であった場合。
- NA 法線ギャップが開-閉トレランスを超えている場合。
例 1
開-閉トレランス=0
固着-スリップトレランス=0
プレート間の初期ギャップ=5mm
ポイント1は、法線ギャップが開-閉トレランス以下、接線方向変位が固着-スリップトレランス以上であるため、きしみとがたつきの両方があります。
ポイント2は、開-閉トレランスよりもはるかに高い法線ギャップがあるため、緑色で表示されています。パートが常に分離しているので、きしみもがたつきもありません。
例 2
開-閉トレランス=5 mm
固着-スリップトレランス=0
プレート間の初期ギャップ=5mm
ポイント1とポイント2は、法線ギャップが開-閉トレランス以下、接線方向変位が固着-スリップトレランス以上であるため、きしみとがたつきの両方があります。
例 3
開-閉トレランス=5
固着-スリップトレランス=0.1
プレート間の初期ギャップ=5mm
ポイント1とポイント2は、法線ギャップが開-閉トレランス以下、接線方向変位が固着-スリップトレランス以下であるため、がたつきがあります。
きしみはなく、ポイントの最終状態はRattle only.に設定されています。