テストおよびCAEデータの取り扱い

ReadVector BuilderとCAE Readerユーティリティを使用して、CAEファイルとテストデータを読み込んで処理します。

対応ファイルとフォーマット

  • 時間および周波数ベースのデータフォーマット。
  • ソルバーファイルの種類:有限要素解析(FEA)、数値流体力学(CFD)、マルチボディシステム(MBS)。
  • ファイルフォーマット:.unv、iso、.daq、.rsp形式など。
  • 時間ステップ、結果タイプ、リクエスト、および結果データのその他のコンポーネントは自動的に認識されます。

ReadVector Builder

ReadVector Builderユーティリティは、指定されたCAEデータを読み込むためのシンタックス作成を支援します。

このユーティリティを起動するには、コマンドウィンドウにreadvectorbuilderと入力します。



CAE Reader

CAE Readerユーティリティは、readvectorbuilderの高度なバージョンで、データをインポートするコマンドを表示するだけでなく、2Dおよび3DプロットとともにCAEデータをインポートします。


テストおよびCAEデータのインポート

CAEデータのインポートとテストを行うには以下の関数を使用します:

関数 説明
readvector テストファイルとCAEファイルを読み込み、データベクトルを返します。この関数は単一型のデータを読み込むので、ベクトルを返します。
readmultvectors

1つのコマンドで、リクエスト(例えば、CAEファイルからの節点や要素、テストファイルからのチャンネル)や複数のコンポーネント(例えば、X、Y、Z変位)のような複数のタイプの情報を一度に抽出し、その結果、行列で出力を返します。複数のreadvectorコマンドを記述する代わりに、readmultvectorsはより少ないステップで同じ出力を達成します。

readcae readcaeを使用して、必ずしも範囲内にない特定のエンティティを照会します。

readvectorreadmultvectorは、初期インデックスと最終インデックスを指定したときに、単一のエンティティまたは問い合わせ対象のエンティティの範囲を表すことができる引数をサポートしています。

例えば、1, 10, 15, 16, 17, 30で構成されるエンティティリストのクエリは、Testファイル内のチャンネルリストやCAEファイル内の要素リストを意味します:



readvectorまたはreadmultvectorを使用する場合、最初のID(この例では1)と最後のID(30)のリクエストを提供すると、その間のリクエストも読み込まれます。readcaeを使うと、指定したリストだけが読み込まれます。

注: 関数readvectorreadmultvectorsreadcaeは、Altair HyperGraph™リーダーを搭載しており、Altairソルバーや他の様々な一般的なフォーマットをサポートしています。
readcae3d

readcae3dは、コーナーデータ、平均化方法、レイヤー、座標系の少なくとも1つを考慮する必要がある場合に、CAE結果を読み込むための専用関数です。

その他の使用例では、readvectorreadmultvectorsreadcaeを推奨します。

CAE結果の照会方法によっては、デフォルトのHyperGraphリーダーからは取得できないモデル情報が必要になることがあります。モデル情報が必要な場合は、readcae3dを使用してください。 readcae3dは、結果のコンターを描く際にモデルを考慮する基本機能を備えています。

  • Corner Data: コーナーデータ結果は、有限要素法に基づく抽象化において結果とモデルデータの両方に依存します。標準的なCAEリーダーにおけるイメージを以下に示します:


    A、B、C、Dは要素の重心を表し、A1,B1,C1,D1以下は各要素の積分点を表します。

    重心での計算は、HyperGraphリーダーで視覚化できるものに対応していますが、これらの計算は、各要素の積分点で実行された個々の計算から生まれたものです。その結果を外挿してコーナーデータを作成します。

    コーナーデータオプションを適用し、応力などの結果を照会すると、節点応力結果が得られ、リクエストが要素から節点に変わります。

  • Averaging Method: HyperGraphリーダーの制限により、HyperGraphで利用可能な結果のみを使用して、平均化方法や座標系を変更することはできません。

    要素結果の節点平均とは、要素を構成する節点のコーナー節点すべての平均を指します。

  • Coordinate Systems: CAEの結果は通常、グローバル座標系に関連付けられますが、他の座標系を使用する場合は、それに応じて結果を変換する必要があります:


    座標系による結果の違いは、モデルに依存し、主にデータタイプとコンポーネントに影響します。つまり、サブケース、時間ステップ、リクエスト(節点と要素)には影響しません。

  • Layers: 要素レイヤーの定義があれば、指定した要素レイヤのコンターを表示することができます。質量要素やソリッド要素のように、レイヤーが適用されない場合もあります。
注:
  • 関数readcae3dはCAEファイル専用です。
  • コーナーデータや平均化方法などの情報はモデルに依存します。