剛体パート

剛体パートは、荷重が適用された状態で、変位や回転が生じるものの、内部変形や歪みは生じないコンポーネントとして定義されます。剛体パートは、全てのポイントが相対位置を維持する完全な剛体として動作します。

意義

計算効率
剛体パートは変形可能なパートに比べて計算コストが大幅に低くなります。周囲のパートよりはるかに剛性の高いコンポーネントを剛体として指定することで、モデルの自由度を大幅に削減し、解析時間を短縮することができます。
モデルの簡素化
特に系全体の挙動や他のより柔軟なパートの変形に比べて、変形が無視できるコンポーネントを扱う場合、剛体パートにより、複雑なアセンブリの簡素化が可能になります。
重要な領域へのフォーカス
剛性の高いコンポーネントを剛体として扱うことで、モデルの変形や応力が重要で最も注目すべき領域に、計算能力を振り向けることができます。

一般的な用途

剛体パートは、相互作用するパートよりかなり剛性の高いコンポーネントをモデル化するのに最適です。一般的な用途には次のようなものがあります:

締結具
プラスチックコンポーネントを接合する鋼製ボルト、ナット、またはリベット。これらの締結具自体の変形は、多くの場合、接合される柔らかいパートに比べて無視できます。
固定具および支持具
支持を目的とした剛性の高い構造要素ですが、それ自体の変形は重要ではありません。
ローディングプレート / パッド
剛性の高いプレートを介してより柔軟な構造に分布荷重を適用する際、多くの場合、そのプレートは剛体としてモデル化できます。
対称面 / 境界条件
場合によっては、剛体パートは、特定の変位または回転境界条件を強制するために使用することもできます。

重要な考慮事項

材料特性の無視
パートが剛体として指定されると、SimSolidは、以前そのパートに割り当てられた材料特性(ヤング率、ポアソン比など)を無視します。その挙動は、剛体の運動学によってのみ制御されます。入力としては、質量のみが直接または材料密度を通して指定可能です。
内部応力 / 歪みなし
剛体パートは変形しないため、SimSolidはその内部の応力や歪みを報告しません。コンポーネント内の応力に注目する場合は、剛体として指定しないでください。
接触 / 結合への影響
パートの剛体運動は、定義された結合(固着、スライド、スポット溶接など)を介して他のパートと相互作用します。結合が実際の挙動を正確に表していることを確認してください。
検証
計算効率は高くなりますが、パートを剛体として指定する際には、エンジニアリング的な判断が不可欠です。判断に迷う場合は、まずパートを全て変形可能にして解析を行い、特定のパートを剛体に指定して解析した結果と比較して、簡素化により重要な領域の精度が損なわれないことを確認してください。
剛体パートにかかる質量の影響
質量は、直接質量を入力するか、密度の入力を通して剛体に適用されます。剛体パートにかかる質量は、慣性荷重を伴う動解析または構造解析でのみ、その役割を果たします。

プロジェクトツリーでの剛体パートの識別

Figure 1に示すように、剛体パートはSimSolid プロジェクトツリーにおいて、その名前の横のRIGIDという単語と質量情報により明示されます。これは、モデル内のこれらの簡素化されたコンポーネントを識別するための簡単で視覚的な手掛かりとなります。

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