ファイルの扱いとフォーマット

SimSolidによるCAD統合でサポートされているファイルフォーマットのサマリー。

独自フォーマット

SSPフォーマット(.ssp)
.sspファイルは、SimSolidの独自フォーマットによるファイルであり、ジオメトリ、解データ、および解析結果を保存します。このファイルはすべてのモデルデータを保存しているので、プロジェクトのインスタンス全体のアーカイブまたは保存に使用します。
SSGフォーマット(.ssg)
.ssgファイルは、アプリケーションとのインポートとエクスポート(保存)ファイルとして使用できます。SSGはSimSolid独自のニュートラルファイルフォーマットであり、モデルのジオメトリと材料のプロパティを保存します。

CAD統合

SimSolidは次の各ツールとCAD統合されます:
  • SolidWorks
  • Autodesk Fusion 360
  • Onshape
  • Inspire
  • SimLab (ECADファイルのみサポート)
SolidWorksとFusion 360については、SimSolidでCAD埋め込みプラグインを使用することで、ジオメトリと材料プロパティのデータがSimSolidにシームレスに直接転送されます。CADシステムとSimSolidとの間でメモリの直接リンクが確立され、この転送が高速・高効率で実行されます。表示されているパートとアセンブリがすべて転送されます。
注: この処理では、CADアプリケーションが開いていて、SimSolidと同じコンピューターシステム上に存在している必要があります。このような環境がいつも可能であるとは限らないので、このプラグインにはSimSolidのSSGファイルを作成する機能も用意されています。

ジオメトリインポート

SimSolidには、CADアプリケーションを必要とせずに、CADファイルから3Dソリッドのパートとアセンブリを直接インポートする機能も用意されています。サーフェスとワイヤーフレームのジオメトリはインポートできません。

表 1 に、SimSolidでサポートされているファイルフォーマットを示します。
表 1.
ファイルフォーマット サポートされているバージョン
CATIA V4(.model.dlv.exp すべての4.xx
CATIA V5(.CATPart.CADProduct R10~R33
CATIA V6(.3Dxml 2011to 2013x
3D Experience(.3Dxml 2014~2020x
Inventor(.ipt.iam 2023までのすべて
JT.jt 7.0~11.0
Pro/Engineer(.prt.asm 13~Creo 9
ACIS.sat R27までのすべて
SOLIDWORKS(.sldpart.sldasm 99~2023
STEP(.stp 203/214/242
STL(.stl アスキー / バイナリ
Parasolid.x_t 35までのすべて
NX/Unigraphics(.prt 11~NX CR 2212
ECAD (.tgz, .tar, .zip, .pcb, .pcbdoc, .xml, .cvg)  
Altium (.pcb, .pcbdoc)  
IPC-2581 (.xml, .cvg)  

CADデータリーダー

SimSolidには、2つのCADデータリーダーとしてParasolidとLegacyが用意されています。ほとんどの場合、望ましいデータ読み取り方法はParasolidですが、問題が発生する場合はもう一方のリーダーを使用します。

STLとSSGの相違点

STLフォーマットでは、アセンブリのジオメトリは三角形の集合で表現されます。その三角形は各頂点のXYZ座標で定義されていますが、三角形の接続性に関する情報を持っていません。STLのジオメトリモデルは密閉性ではありません。ギャップ、オーバーラップ、三角形の非互換性が許容されます。アセンブリの場合、そのSTLファイルではソリッドが識別されません。すべてのソリッドの三角形は、区切りがない連続したデータを収めた1つのファイルとして出力されます。STLはきわめて簡潔な標準フォーマットであり、さまざまな業界で広く使用されています。

SSGフォーマットは、STLフォーマットと同じ三角形でジオメトリを表現する独自フォーマットですが、三角形の接続性とアセンブリのソリッドに関する追加情報を収めています。SSGのジオメトリモデルは密閉性です。