Altair SimSolid 2025.1 リリースノート

新機能

物理ベースの解決
固有値スーパーエレメントのエクスポート
CBN法を用いた固有値スーパーエレメントのエクスポートをサポートするようになりました。
温度依存性材料
定常熱解析において、温度依存材料特性をサポートするようになりました。これには温度依存性伝導率も含まれます。
初期温度と最終温度の定義
SimSolidは、構造解析において、定常熱、非定常熱、インポートされた熱情報、または熱荷重の初期温度と最終温度の両方をサポートするようになりました。初期温度は、アセンブリ全体のデフォルト値として適用することも、部品ごとに定義することもできます。定常熱、非定常熱、インポートされた熱情報の初期温度が構造解析にリンクされている場合に使用されます。
熱解析におけるアダプティブ機能のサポート
定常熱解析と非定常熱解析の両方でアダプティブ機能をサポートするようになりました。この機能は、温度勾配の高い領域に適応し、計算精度を向上させます。
非定常熱解析におけるアダプティブ計算の最大数のサポート
SimSolidは、非定常熱解析においてアダプティブ計算の最大数がサポートされるようになりました。これにより、計算制度も向上します。従来、非定常熱解析では常に単一のパスを使用していましたが、今後はユーザーが定義できるようになります。これにより、計算精度は向上しますが、実行時間は長くなります。グローバルおよびグローバル+ローカルの両方において、最大アダプティブパス数のデフォルト設定は2です。
非定常熱解析の対流のインポート
非定常熱解析において、環境温度と対流係数を含む対流荷重をCSVファイルからインポートできるようになりました。インポートされた対流パラメータは時間依存荷重になる場合があります。サポート形式については、ヘルプドキュメントを参照してください。
曲面複合材
複合材ソリューションでは、これまでサポートされていた平面シートに加え、曲面形状をサポートするようになりました。材料方向は、ユーザー定義の参照方向に基づいています。ラミレートの材料座標系は、X軸がユーザー定義の参照方向に沿い、Z軸が選択したスキンに常に垂直であり、Y軸がX軸とZ軸のクロス積となるように配置されます。

最終的な参照方向は、常に入力方向をスキンに投影して得られるため、選択したスキンの法線方向に設定することはできません。詳細については、ヘルプドキュメントを参照してください。

接触状態の出力
接触応答の出力には、接触状態という新しい応答タイプが追加され、開状態、閉状態のスティック、および閉状態のスリップの領域を表示します。この出力は、結合ポイントクラウドの開きと滑りに基づいて計算されます。
ばねの境界条件
構造解析とモーダル解析で、新しい境界条件のばねをサポートしました。ばねは軸方向の剛性を考慮でき、面または点に適用することができます。ばねは2つのパート間に作成することも、接地することもできます。また、予荷重を加えることもできます。
ユーザビリティ
パート置換
SimSolidはパート置換をサポートするようになりました。アセンブリ内の任意のパートを右クリックし、パートの置換を選択すると、パートを変更済みの設計に置き換えることができます。この機能により、材料、接触、荷重、境界条件などの既存の属性と接続は自動的に保持されます。また、変更済みの設計を含む新しい設計スタディが作成されます。
クリッピング/データム平面の新しいマニピュレーター
クリッピング平面とデータム平面の両方に新しいマニピュレーターが利用可能になりました。このマニピュレーターを使用すると、平面の移動と回転を含む制御と配置が容易になります。クリッピング平面とデータム平面は常に制限され、青色で表示されます。
プロジェクトツリーの構成
プロジェクトツリー内の設計スタディと解析は、上下に移動させて整理することができます。項目を右クリックし、上下に移動させるオプションを選択してください。
パフォーマンス
凸形パートの適応
新たに凸形パートへの適応を実装し、これにより解の品質と実行時のパフォーマンスが向上されます。
方程式系のサイズを縮小するための適応
ソリューションのアダプティブを改善し、解の品質を落とすことなく方程式系全体のサイズを縮小し、全体的な実行時間を向上しました。実行時間は最大80%速くなります。

機能強化

シーム溶接反力
シーム溶接反力の応力は、応力計算に曲げモーメントを含めることができるようになりました。最大応力の絶対値を出力するオプションが追加され、この値は表に表示され、さらに破断評価に使用されます。

平均相当応力の評価は、平均法線応力と平均せん断応力から計算するのではなく、溶接に沿って相当応力を計算し、それらの相当応力を平均することで実行されるようになりました。

平均相当応力に加え、最大相当応力も出力されます。

ヒンジ境界条件
接続 > 仮想コネクターの下にあったリモートサポートメニューをヒンジ境界条件に移動しました。リモートサポートを含むすべての古いプロジェクトは、結合ではなく境界条件の一部としてリモートサポートを含むように更新されます。
複数荷重ケースの機能強化
  • 構造解析、固有値解析などの他のソリューションから複数荷重ケースへの拘束条件のコピーが可能になりました。
  • 複数荷重ケースでスポット変位のインポートが可能になりました。
スポット上の分布質量
スポット上の分布質量の作成が可能になりました。
線の表示/非表示を切り替えるツールバーアイコン
ユーザー定義の線を表示/非表示に切り替える新しいツールバーアイコンが利用可能になりました。
応力線形化
接触および形状非線形を伴う構造解析で、応力線形化をサポートするようになりました。
CADインポートフォーマットの更新
ParasolidおよびレガシーリーダーでサポートされているCADフォーマット一覧を更新しました。
ファイルフォーマット サポートされているバージョン
Parasolid 37.1までのすべて
Spatialリーダーは、CATIAファイルに加えて、StepおよびInventorファイルも読み込めるようになりました。サポートされているバージョンは以下のとおりです。
ファイルフォーマット サポートされているバージョン
CATIA V5 (.CATPart、.CADProduct) R8 to R35 (V5-6 R2025)
Inventor(.ipt、.iam) 2025までのすべて
STEP(.stp) 203/214/242
その他
  • 接着の適合が強化され、相対的なギャップが大きいパート間で作成された場合でも強度が向上しました。
  • インポートされたスポット変位に対して反力が使用できるようになりました。
  • ボルト締め付け時のナット回転数を軸力として出力できるようになりました。
  • データム平面を編集できるようになりました。
  • 接触応答の最小/最大値は、選択された接続に対してのみ表示するようになりました。
  • スーパーエレメントが共通パートの新しい設計スタディにマッピングされるようになりました。
  • データム点のデフォルトの原点がアセンブリの歯車になりました。
  • バッチモードで解析を実行する場合、ステータスはデフォルト設定でログファイルに出力されるようになりました。
  • QTフレームワークがQT 6.5.4にアップグレードされました。
  • SimSolidのメモリーピークを解析情報に保存するようになりました。
  • セカンダリウィンドウの情報を、モード、複数荷重ケース、増分形状非線形解析を含むブックマークに保存するようになりました。
  • ECADリーダーを改良しました。
  • Neuber応力の評価にマイナーチェンジを加えました。

非推奨の機能

リモートサポート
接続 > 仮想接続下のリモートサポートを廃止し、ヒンジ境界条件に移動しました。
履歴グラフの表示
非定常熱解析の履歴グラフの表示を削除しました。履歴グラフは、Pick infoダイアログから引き続き表示可能です。

解決された問題

  • 解析設定で複数のグループが使用されている場合、最後のグループのアダプティブがスキップする
    Note: 解析設定でグローバル+ローカルのアダプティブを含む複数のグループを使用して解析を実行する場合、実行時間に影響します。
  • モデル/荷重がグローバルシステムと一致していない場合の荷重の選択の力方向に沿った変位に関する問題
  • 選択情報とコンターの結果がローカル座標系と一致しない
  • ローカル座標系での結果に関する問題
  • ローカル解析で拘束条件が正しく更新されない
  • ボルト接続がすでに存在する場合の同軸穴に沿ったリベットの検出
  • スポット溶接座標を編集する際の法線
  • 複素固有値解析のモーダル寄与率
  • パートに異なる材料が割り当てられている場合、スーパーエレメントのエクスポート解析の結果が無効でない
  • Teamcenterリポジトリでのローカル言語の追加
  • 熱解析の重ね合わせの結果が空になる
  • 曲率のあるサーフェス間の接着性能の改善
  • 複数の解析において重力荷重が正しく更新されない
  • 異なる単位系間で風荷重の値が正しく変換されない
  • 異なる単位系間で切り替えた場合の応力ひずみ曲線が正しく変換されない
  • 結合が削除された場合に、標準結合の確認ダイアログの行が自動的にソートされる問題
  • インポートされた荷重の重複ポイントが無視されなかった問題
  • モデル内に溶接部がある場合の安全率プロットの問題
  • 表示オプションをオフにした後、反力が更新されない
  • シート厚を更新した後のエンティティの確認に関する問題
  • 結果プロットで座標情報が保存されない
  • スポット溶接の座標情報がCSVに正しく保存されない
  • データム平面の可視化に関する問題
  • スーパーエレメントインターフェースポイントの可視化に関する問題
  • ローカル/材料座標系の可視化に関する問題
  • 平面上の回転計算に関する問題
  • レーザー溶接のカラー表示が選択時に赤色で表示されない
  • 互換性のない接触に対するカスタム接触条件の自動作成に関する問題
  • 無次元CADの単位がmmでない場合のスポット重心に関する問題
  • ラミネートの再編成時に層の順序が変更される
  • 一部のダイアログでアイコンの重複が発生する
  • ダイアログから正しいヘルプページが表示されない
  • ダイアログ、GUI、プロジェクトツリーにおけるエンティティの表示と選択の不一致
  • 数値の不安定性
  • いくつかのクラッシュに関する問題。

既知の問題

弊社では、継続的にソフトウェアのパフォーマンス改善に取り組んでおり、以下に示す既知の問題は、今後のリリースで対応する予定です。
  • 仮想コネクター下での線形ガイドジョイントの問題。
  • 2025年10月14日をもって、Microsoft Windows 10はサポート終了となります。Microsoftの発表にともない、Altair 2026 のすべてのアプリケーションは Windows 10 をサポートしなくなります。Altairは、お客様がこの変更に備え、対応できるよう、この情報を提供します。Altair 2026は、Windows 11と、その他のLinuxベースのOSをサポートします。ご質問やご不明な点がございましたら、お近くのAltairサポートチームまでお問い合わせください。