Altair SimSolid 2024 リリースノート

主な特長

  • 複合材(ベータ)
  • 非線形非定常熱
  • 複素固有値モード
  • 風荷重
  • ショックアブソーバー

新機能

複合材(ベータ)
SimSolidでは、インポートしたスキン(サーフェス)を層状複合材に変換できます。インポートしたスキンは、ソリッドの中立面、最上層、または最下層になります。厚みを割り当てた複数のプライで構成するラミネートを作成することもできます。現在のところ、ラミネートのすべてのプライには等方性材料のみを適用できます。SimSolidでは、ラミネートの各プライを表現するソリッドが暗黙的に作成されます。モデルのどのプライについても、すべての結果を問い合わせることができます。
この機能を使用すると、シート厚と材料を変更することによってSimSolidで設計を変更することもできるので、最適化スタディの実施で効果的です。
すべての解法で複合材もサポートされています。
非線形非定常熱
非定常熱の解法で、温度依存の材料特性を扱うことができるようになりました。熱伝導率、比熱容量、熱伝達係数、密度の温度依存材料特性が、この対象となります。
複素固有値の解
ブッシングやショックアブソーバーでの減衰を定義することにより、周波数や減衰などの複素値解を出力できるようになりました。
風荷重
構造解析の境界条件として風荷重を使用できるようになりました。この機能では、経験式に基づいて可変圧力が自動的に評価され、適用されます。その入力として、地面、風の方向、風プロファイル、高さ軸、空気の密度、摩擦係数、形状係数などがあります。
風荷重には遮蔽を有効にするオプションもあります。このオプションでは、風の方向に面した障害物があるサーフェスに対する圧力の適用が制限されます。
風荷重、静水圧、均一な圧力のすべてが、まとめて圧力にグループ化されています。
ショックアブソーバー
新たな仮想コネクターとしてショックアブソーバーがサポートされるようになりました。ショックアブソーバーは、その長さ方向の剛性と減衰で定義します。

機能強化

動解析
  • PSD関数を可視化して、線形スケールだけでなく両対数スケールでも入力できるようになりました。
  • モーダル解析では、剛体モードでも変位をUNVファイルに出力できるようになりました。
  • 基礎励振に対する周波数応答とランダム応答の出力の評価機能が向上しました。この機能強化により、基礎励振を適用したフェイスでの入力応答とこれらの出力応答が整合するようになりました。
疲労
  • 応力とサイクル数との関係を規定したポイントをインポートすることにより、SN曲線の疲労材料特性を作成できるようになりました。
  • 線形スケールだけでなく、対数スケールでも疲労寿命をプロットできるようになりました。
熱対流
熱 - 非定常解析での熱伝達係数を温度依存または時間依存とすることができるようになりました。
変形形状のエクスポート
複数荷重ケース解析を目的として、変形形状をエクスポートできるようになりました。
解設定
新しいApply to all groupsオプションを使用して解設定で定義したすべてのグループに、グループの解設定(フィーチャーアダプティブや薄肉ソリッドアダプティブなど)を適用できます。
ライセンス
  • SimSolidのBasic editionがサポートされなくなりました。
  • SimSolid Advancedの指名ユーザーバージョンに加え、SimSolidの指名ユーザーバージョンが新たに用意されています。
  • SimSolidとSimSolid AdvancedのAltairユニット引き出し数が、それぞれ50ユニットと75ユニットに変更されました。
その他
  • ボルト内圧で、ボルトに関連付けられた結合と拘束の反力が扱われるようになりました。
  • バッテリーセルのセパレーターのような穿孔されたパートでアダプティブが向上しています。
  • フィーチャーアダプティブが改良され、予荷重モードや線形座屈解析に起因するスプリアスモードが排除されるようになりました。
  • 正確な結合を使用したPCBモデルで結合が改良されています。
  • PCBモデルで使用する薄肉ソリッドアダプティブが改良されています。
  • Teamcenterのバージョン14.2がサポートされるようになりました。
  • 同じジオメトリエンティティで流束と伝熱の境界条件を使用できるようになりました。
  • 抽出した力に基づき、シーム溶接反力の下で応力が計算されるようになりました。
  • 応力の集中を低減するためにスポットの密度が高くなりました。
  • 円筒上のスポットにスポット中心座標の入力機能が用意されました。
  • 結果グラフ出力に、座標に加え、投影ラインに沿ったパス長が追加されました。
  • Add/edit connections > Primary/Group connectに、結合の新しい解像度レベルとしてExtremeが用意されました。
  • 構造解析で軸受荷重を作成する機能が向上しました。
CADインポートフォーマットの更新
サポート対象CADフォーマットの一覧を更新しました。
ファイルフォーマット
サポートされているバージョン
Pro Engineer
13~Creo 10
Inventor
すべて~2024
NX
11.1~CR2306
3D EXPERIENCE
2014x~2022x

既知の問題

弊社では、継続的にソフトウェアのパフォーマンス改善に取り組んでおり、以下に示す既知の問題は、今後のリリースで対応する予定です。
  • 仮想コネクター下での線形ガイドジョイントの問題。

解決された問題

  • ブックマークブラウザに起因する問題
  • きしみ - がたつき音解析でのサンプリングポイントの作成に伴う問題。
  • 熱 - 非定常プロットに伴う問題。
  • 座屈解析を定義すると各モードで周波数間隔オプションを使用できなくなる問題。
  • 熱 - 非定常結果で温度が境界外にならないようにするための改良。
  • 応答メッシュに伴う問題。
  • シートの膨張に関する問題。
  • .csvに結果をエクスポートするときの選択情報に伴う問題。
  • ローカル座標系で結果を評価するときの選択情報に伴う問題。
  • スポット溶接の拡大表示に伴う問題。
  • スキンのベースカラーを反転する際の問題。
  • 異方性材料で応力線形化が無効になる問題。
  • 異方性材料の応答におけるモーダル寄与率に伴う問題。
  • 新規設計スタディでのスキンのパート名に伴う問題。
  • プロット上のラベルを変換する際の問題。
  • 単一の解析と複数の解析の実行時間に関する問題。
  • 実行しているマネージャーに伴う問題。
  • フェイスとサーフェスの結合に伴う問題。
  • 正確な結合を可視化する際の問題。
  • 結果プロットのリファインでひずみエネルギーをプロットする際の問題。
  • いくつかのクラッシュと不安定性。
  • 逐次解析でのシーム溶接反力とシーム溶接応力に関連して修正済みの問題。