弾性体の動的つり合い式を解くには、次のように投影した質量マトリックスと剛性マトリックスが必要です。
- 有限の剛体移動を定義するモードで投影した局所質量マトリックス
:
- 局所振動モードで投影した局所質量マトリックス
:
- 全体フレームで表現した有限剛体モードと局所モードでの局所質量マトリックス
の交差投影に対応する連成項:
ここで、
は、回転マトリックス
を使用して全体座標で表現した局所振動モードのファミリーです。
マトリックス
は弾性体の剛体移動と共に変化するため、マトリックス
は時間と共に変化します。よって、前の式は、次のように9つ(回転マトリックスの項ごとに1つずつ)の一定の寄与に分割されます:
ここで、
入力するマトリックスは、9つの
マトリックスです。
- 局所振動モードで投影した局所剛性マトリックス
:
局所投影の基底に静的モードが存在する場合(Radioss理論マニュアルのDynamic Analysisを参照)は、投影マトリックスが対角マトリックスにならない可能性があります。しかし、この基底に現れる固有モードでの投影に対応する大型の対角ブロックが存在することがあります。マトリックスの全体部分と対角部分が別々に入力されます。縮退マトリックスの形状を以下に示します:
全体部分は、
が対称で、
が直角の
に対応します。対角部分は、
に対応します。
- 局所フレームで表現された有限剛体モードと局所モードでの局所剛性マトリックス
の交差投影に対応する連成項:
この場合も、この式は次のように9つの寄与に分割されます:
ここで、
入力するマトリックスは、9つの
マトリックスです。