/FAIL/JOHNSON
Blockフォーマットキーワード この破壊モデルでは、塑性ひずみベースの非線形破壊基準が線形損傷累積と共に使用されます。Johnson-Cook破壊モデルによる破壊基準を記述します。
フォーマット
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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/FAIL/JOHNSON/mat_ID/unit_ID | |||||||||
D1 | D2 | D3 | D4 | D5 | |||||
Ifail_sh | Ifail_so | EPSFmin | Dadv | Ixfem |
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
fail_ID |
定義
フィールド | 内容 | SI単位の例 |
---|---|---|
mat_ID | 材料識別子 (整数、最大10桁) |
|
unit_ID | Unit Identifier。 (整数、最大10桁) |
|
D1 | 第1パラメータ (実数) |
|
D2 | 第2パラメータ (実数) |
|
D3 | 第3パラメータ (実数) |
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D4 | 第4パラメータ (実数) |
|
D5 | 第5パラメータ (実数) |
|
参照ひずみ速度 (実数) |
||
Ifail_sh | シェル破壊フラグ。 Ixfem =0の場合: 破壊 - 要素が削除されます。 Ixfem =1の場合: 破壊 - 要素に亀裂が入ります。 2
(整数) |
|
Ifail_so | ソリッド破壊フラグ
(整数) |
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EPSFmin | 低塑性ひずみ破壊値。 5 (実数) |
|
Dadv | 亀裂拡大の基準(Ixfem =1の場合のみアクティブ)。 4
(0と1の間の実数) |
|
Ixfem | XFEMフラグ(/PROP/SHELL、/PROP/SH_SANDW、/PROP/TYPE51プロパティの場合のみ)
(整数) |
|
fail_ID | 破壊基準識別子 3 (整数、最大10桁) |
例
次の2つの単純な例では、ひずみ速度と温度は考慮されていません。応力-ひずみ関係は次のように簡素化できます:

例1(鋼材)
#RADIOSS STARTER
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/UNIT/1
unit for mat
# MUNIT LUNIT TUNIT
Mg mm s
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#- 1. MATERIALS:
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/MAT/PLAS_JOHNS/1/1
Steel
# RHO_I
7.8E-9 0
# E Nu
210000 .3
# a b n EPS_p_max SIG_max0
270 450 .6 0 0
# c EPS_DOT_0 ICC Fsmooth F_cut Chard
0 0 0 0 0 0
# m T_melt rhoC_p T_r
0 0 0 0
/FAIL/JOHNSON/1/1
# D1 D2 D3 D4 D5
0.11 0.08 -1.5 0 0
# EPS_0 Ifail_sh Ifail_so EPSFmin Dadv Ixfem
1 1 1 1.2 0 0
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#enddata
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
例2(鋼材)
#RADIOSS STARTER
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/UNIT/1
unit for mat
# MUNIT LUNIT TUNIT
Mg mm s
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#- 1. MATERIALS:
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/MAT/PLAS_JOHNS/1/1
Steel
# RHO_I
7.8E-9 0
# E Nu
210000 .3
# a b n EPS_p_max SIG_max0
270 450 .6 0 0
# c EPS_DOT_0 ICC Fsmooth F_cut Chard
0 0 0 0 0 0
# m T_melt rhoC_p T_r
0 0 0 0
/FAIL/JOHNSON/1/1
# D1 D2 D3 D4 D5
0.11 0.08 -1.5 0 0
# EPS_0 Ifail_sh Ifail_so EPSFmin Dadv Ixfem
1 1 1 1.2 0.5 1
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#enddata
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
コメント
- パラメータは、次のような応力とひずみとの関係で使用されます:
ここで、 ( は応力軸性)
はすべての材料について次のように計算されます:
ここで、- Tr
- 初期温度
- Tmelt
- 材料LAW2およびLAW4の溶融温度
/HEAT/MAT(Iform = 1)がこの材料モデルを参照している場合、このカード内で定義されたTrとTmeltの値が、/HEAT/MATで定義された対応するT0とTmeltで上書きされます。
- XFEM定式化(Ixfem=1)は、Belytchko(Ishell=1、2、3または4)、およびQEPH(Ishell=24)シェル要素とのみ適合性があります。XFEMがアクティブ(Ixfem=1)な場合は、この破壊基準によって、要素または層が削除されるのではなく、要素に亀裂が入ります。単層と多層の2つのXFEMオプションが利用可能です。XFEMオプションは、材料識別子に適用された破壊基準に関連付けられているプロパティタイプに依存します。
- /PROP/SHELL(TYPE1)を使用する場合は、単層XFEMが適用されます。
この場合、要素全体の厚さが単一層とみなされます。破壊基準は各積分点で計算されますが、この要素に現れる亀裂は1つのみです。このアプローチは、シェルフラグのすべての値(Ifail_sh=1または2)と適合性があります。亀裂方向は、最後に破断した積分点での主制約によって決定されます。
- PROP/SH_SANDW(TYPE11)を使用する場合は、多層XFEMが適用されます。
この場合、板厚全体の各積分点は個別の層とみなされます。破壊基準は別々に計算されるため、亀裂方向は各層で異なる可能性があります。各層における亀裂方向は、ある要素から別の要素へ個別に伝わります。多層XFEMは、Ifail_sh=1とは適合性がありません。この場合、その値は自動でIfail_sh=2に設定されます。- /PROP/TYPE51を使用する場合は、多層XFEMが適用され、各層に別々の亀裂が現れ、要素間を個別に伝わります。このため、亀裂の方向とパターンは各層で異なります。破壊基準は各積分点で個別に計算され、層内の全積分点が破断した時点で亀裂が伝えられます。多層XFEMは、Ifail_sh=1とは適合性がありません。その値は自動でIfail_sh=2に設定されます。警告: 単層および複数層XFEM定式化は、今のところ、同じモデル内では混在できません。それらのどちらかをモデル全体に対して選択する必要があります。
- fail_IDは、/STATE/BRICK/FAILおよび/INIBRI/FAILで使用されます。デフォルト値はありません。この行が空白の場合、/INIBRI/FAIL内の破壊モデル変数のために出力される値はありません(/STATE/BRICK/FAILオプションで.staファイルに書き込まれます)。
- この破壊モデルには、2つの異なる破壊(破断または亀裂)が導入されています。破壊基準は次のように計算されます:
- 要素の破断(Ixfem=0):
D > 1の場合、要素の破断(削除される)
- 要素の亀裂(Ixfem=1):
次の場合に要素に亀裂が入ります:
その要素に破断した隣接要素がなく、D > 1の場合、要素に新しい亀裂が生じます。
その要素に破断した隣接要素があり、D > Dadvの場合、破断は進展し、破断の進展にDadvが使用されます。adv を使用(既存の亀裂が要素の境界に達した場合)。
2つ目の亀裂が同じ要素に達した場合は、その要素が削除されます。
ここで、
Dadvは常に1より小さくなくてはなりません。
- 要素の破断(Ixfem=0):
- 1/3より大きい軸性レベル(軸性レベルが0.577の平面ひずみ引張など)に対応するため、EPSFminパラメータを使用することをお勧めします。