COMMU1
このオプションはチャンバーに分けられたエアバッグのシミュレートとエアバッグの展開に用いられます。
それぞれのCOMMU1タイプモニター体積は他のCOMMU1タイプモニター体積と排気の連結が可能なAIRBAG1タイプモニター体積として機能します。チャンバー化されたエアバッグは、2つ、またはそれ以上のCOMMU1タイプモニター体積として設計されます。
それぞれのモニター体積はインフレータとベントホールを持つ事ができます。
ケース 1:折りたたまれたエアバッグ
折りたたまれたエアバッグをモデル化するには、1つのCOMMU1タイプモニター体積がそれぞれの折りたたまれたパートのために用いられます。折りたたまれた2つのパートの間はボイド(ダミー)のプロパティセットで閉じられます。このボイドのプロパティセットに連結のエリアが定義されます。それぞれの折りたたまれたパートの圧力は異なり、膨らむ間に連結エリアは増大します。このモデル化により、折りたたまれたパートの前にインフレータのある体積が最初に膨らみます。図 1.

- 体積 1:プロパティ1 + 4 + 5
- 連結エリア: 体積1から2: プロパティ4
- 体積 2:プロパティ2 + 4
- 連結エリア: 体積2から1: プロパティ4
- 体積 3:プロパティ3 + 5
- 連結エリア: 体積3から1: プロパティ5

ケース 2:一般使用
2から1への連結があってもなくても、モニター体積1はモニター体積2と連結できます。1から2への連結エリア、排気圧力または時間は、2から1への対応する値と異なっていても構いません。これにより、バルブの連結をモデル化できます。
2つの連結モニター体積は共通の節点または共通のシェルプロパティセットをつことができますが、これはオプションです。
体積1は体積2と連結し、体積2は体積1と3と連結しますが、体積 3から2への連結はありません。図 2.


一般的な式
AIRBAG1タイプモニター体積と同じ式が用いられますが、連結エアバッグには入力と出力のエンタルピーと運動エネルギーが考慮されています。それぞれの連結体積に対して、圧力が現在の体積よりも低い場合、質量とエネルギーの流れが同じ式でベントホールに対して計算され、外部圧力は連結する体積の圧力に単に置き換えられます:
これらの質量とエネルギーの流束は現在の体積から除かれ、連結する体積に次のサイクルで加えられます。
インフレータ、ベントホール、初期条件
インフレータ、大気圧のベントホールと初期条件は/MONVOL/AIRBAG1タイプモニター体積と同じです。
特有の入力
このタイプ特有の入力は:
- 粘性係数
- 外圧
- 相対ベント排気圧力
- Avent
- ベント面積( )または排気ファクター( )
- Tstart
- ベントホールで排気する時刻
初期気体と注入気体は/MAT/GASで定義します。
/PROP/INJECT1または/PROP/INJECT2.で定義された注入プロパティ
- fct_IDM
- 注入される質量曲線(または質量比率)
- FscaleM
- 注入される質量曲線(または質量比率) のスケールファクター
- fct_IDT
- 注入される温度の曲線
- FscaleT
- 注入される温度の曲線のスケールファクター
- sens_ID
- 注入を開始するセンサー番号
- Nvent
- ベントホールの数
- Nbag
- 連結体積の数
それぞれの連結体積に対して(1 to Nbag):
- bag_ID
- 連結体積の ID
- 連結領域を定義
- 相対連結廃棄圧力
- Acom
- 連結領域( )または排気ファクター( )
- Tcom
- 連結エリアを排気する時間
体積j入力で、体積kとの連結のためのデータはjからkへの流れにのみ関係します。kからjへの流れに関するデータは体積k入力で定義します。