TEMPG
サブケース情報エントリ 材料特性計算または熱荷重で使用する温度セットを選択します。
フォーマット
TEMPG (type, SUBTYPE=subtype_option) = option
例
TEMPG(LOAD)=15
TEMPG(MATERIAL)=7
TEMPG(INITIAL)=7
TEMPG(LOAD,HTIME=ALL)=8
TEMPG(LOAD,TEMPT)=23
定義
引数 | オプション | 説明 |
---|---|---|
type | <INITIAL, MATERIAL, LOAD> デフォルト値なし |
|
SUBTYPE | <HTIME,TEMPT> |
|
option | <SID> デフォルト値なし |
|
subtype_option | <ALL、空白> デフォルト値なし |
|
コメント
- 作用総荷重は、外力(LOADコマンド)、熱(TEMP(LOAD)、またはDLOAD(TLOAD#コマンド経由))および拘束された変位(SPCコマンド)の各荷重の和です。注: TEMPADDは、TEMP/TEMPD/TEMPSECバルクデータがサポートされているすべてのソリューションタイプ / 解析でサポートされています。
- 以下のコメントは、より詳細な情報を提供します。また、この表は、様々な解析タイプの組み合わせにおいて、サブケースレベルで温度が含まれるケースをサポートする解析タイプを把握することができます。
TEMPG(INIT) TEMPG(MAT) TEMPG(LOAD) TEMPG(LOAD,HTIME) (OSTTS)
TEMPG(LOAD,TEMPT) (OSTTS)
DLOADサブケース上のTLOAD#によるTEMP/TEMPD/TEMPADD/TEMPSECバルク 1 線形静解析 Yes Yes Yes Yes なし NA 線形過渡応答解析 Yes Yes2 なし なし なし Yes2 非線形性解析 Yes なし Yes Yes Yes Yes 非線形過渡解析 Yes なし なし なし Yes Yes 1 通常、TEMPG(INIT)、TEMPG(MAT)、およびTEMPG(LOAD)はTEMP/TEMPD/TEMPADD/TEMPSECのIDを参照します。一方このサブケースのDLOADはTLOADiを参照し、このTLOADiがEXCITEIDフィールドでTEMP/TEMPD/TEMPADD/TEMPSECを参照して、TEMPを使用するか、TYPEフィールドで3を使用します。
2TEMPG(MAT)、およびTLOAD#を介したTEMP/TEMPD/TEMPADD/TEMPSECが線形過渡解析で使用される場合は、TEMPG(MAT)を使用して温度依存材料を特定します(MATT#)。
以下の表に、温度荷重と温度依存材料をどのようにモデルに組み込むかを示します。この表は簡単な概要であり、詳細についてはその下のコメントをご参照ください:線形静解析 線形過渡応答解析 非線形性解析 非線形過渡解析 初期温度 TEMPG(INIT)またはMATiのTREF TEMPG(INIT)またはMATiのTREF TEMPG(INIT)またはMATiのTREF TEMPG(INIT)またはMATiのTREF 温度荷重 TEMPG(LOAD) DLOADサブケースエントリのTLOAD#バルクを介したTEMP/TEMPD/TEMPADDバルクデータ DLOADサブケースエントリのTLOAD#バルクを介したTEMPG(LOAD)、TEMP/TEMPD/TEMPADDバルクデータ DLOADサブケースエントリのTLOAD#バルクを介したTEMP/TEMPD/TEMPADDバルクデータ OSTTSのNLサブケースの温度荷重 NA NA TEMPG(LOAD,HTIME)またはTEMPG(LOAD,TEMPT) TEMPG(LOAD,TEMPT) OSTTSのNLサブケースの初期温度 NA NA TREF、TEMPG(INIT) TREFまたはTEMPG(INIT) 温度依存材料 TEMPG(INIT)またはTEMPG(MAT) TEMPG(INIT)またはTEMPG(MAT) TEMPG(INIT)、TEMPG(LOAD)、TEMPG(LOAD,TEMPT)、TEMPG(LOAD,HTIME)またはDLOAD(TLOAD# + TEMP/TEMPD/TEMPADDバルク) TEMPG(INIT)、TEMPG(LOAD)、(LOAD,)、TEMPG(LOAD,HTIME)またはDLOAD(TLOAD# + TEMP/TEMPD/TEMPADDバルク) - 線形静解析では、サブケースレベルの前またはサブケース内でTEMPG(LOAD)、TEMPG(MAT)、およびTEMPG(INIT)を使用できます。このエントリをサブケースレベルより前で使用すると、対応するコマンドが独自に指定されていないサブケースすべてに適用されます。
- 非線形静解析では、サブケースレベルの前またはサブケース内でTEMPG(LOAD)およびTEMPG(INIT)を使用できます。このエントリをサブケースレベルより前で使用すると、対応するコマンドが独自に指定されていないサブケースすべてに適用されます。
- サブケースセクションでTEMPG(INIT)またはTEMPG(MAT)を定義することで、各サブケースは独自の初期温度や材料温度を持つことができます。TEMPG(INIT)またはTEMPG(MAT) がサブケースレベルの前に定義されている場合、これらの定義は対応するコマンドを持たないすべてのサブケースに適用されます。TEMPG(MAT)およびTEMPG(LOAD)は、熱伝導サブケースまたはTEMP/TEMPDを指すことができます。TEMPG(INIT)は、熱伝導サブケースの参照には使用できません。
- 静的荷重および熱荷重には固有のセット識別番号が必要です。
- 線形静解析では、温度ひずみおよび材料特性は次のように計算されます。2
対応する温度依存性に基づいて、材料特性も計算されます(可能な場合)。
ここで、- 熱膨張係数。
- 荷重温度は、TEMPG(LOAD)によって定義されます。
- TEMPG(INIT)またはTREF(MATiのTREFフィールド)によって定義される初期温度。
- 非線形静解析では、温度ひずみおよび材料特性は次のように計算されます。4
PARAM, THMLSTN, 0 (デフォルト)の場合
あるいはPARAM, THMLSTN, 1の場合
対応する温度依存性に基づいて、材料特性も計算されます(可能な場合)。
ここで、- 熱膨張係数。
- 荷重温度は、TEMPG(LOAD)またはDLOAD(TLOAD#およびTEMP/TEMPD/TEMPADD/TEMPSECバルクデータエントリ)によって定義されます。
- TEMPG(INIT)またはTREF(MATiのTREFフィールド)によって定義される初期温度。TEMPG(INIT)は、TREFより優先されます。
TEMPG(MAT)は、非線形静解析サブケースでは使用できません。非線形静解析サブケース内でこれらが指定されると、OptiStructはエラーになりますTEMPG(MAT)が非線形静的サブケース外で(グローバルに、または他の解析タイプのサブケース内で)指定されている場合、TEMPG(LOAD)をモデルの非線形静的サブケース内で定義する必要があります。
- 線形過渡解析では、温度ひずみは次のように計算されます。2 ここで、
- 熱膨張係数。
- DLOADサブケース情報エントリのTLOAD#バルクデータエントリを介してTEMP/TEMP/TEMPD/TEMPSECバルクデータエントリで定義される、時間tでの温度。
- TEMPG(INIT)またはTREF(MATiのTREFフィールド)によって定義される初期温度。TEMPG(INIT)は、TREFより優先されます。
- 非線形過渡解析では、温度ひずみおよび材料特性は次のように計算されます。4
PARAM, THMLSTN, 0 (デフォルト)の場合
あるいはPARAM, THMLSTN, 1の場合
ここで、- 熱膨張係数。 の値と温度依存材料の特性は、温度依存材料を使用しているかどうかに応じて、バルクデータエントリMATiまたはMATTiによって定義できます。温度依存材料は、TEMPG(LOAD)、TEMP(INIT)、またはDLOAD(TLOAD#とTEMP/TEMPD/TEMPADD/TEMPSECバルクデータエントリ経由)がMATTiエントリと共に指定されている場合に使用されます。TEMP(LOAD)またはDLOAD(TLOAD#経由)が指定されていない場合は、TEMP(INIT)が使用されます。いずれも指定されていない場合は、MATiの材料特性が使用されます。
- 荷重温度は、TEMPG(LOAD)またはDLOAD(TLOAD#およびTEMP/TEMPD/TEMPADD/TEMPSEC バルクデータエントリ)によって定義されます。TEMPG(LOAD)は、複数のサブケース内のサブケース内で指定できます。そのような場合には、荷重温度はその中で指定されているエントリに応じてサブケースごとに異なる可能性があり、各サブケース内の最後のエントリでその特定のサブケースの荷重温度が決定されます。
- TEMPG(INIT)、TREF(MATiのTREFフィールド)、またはTEMPTバルクデータエントリによって定義される初期温度。TEMPG(INIT)は、TREFおよびTEMPTより優先されます。TEMPG(INIT)が指定されていない場合は、TREFが初期温度に使用されます。
TEMPG(MAT)、、およびTEMPG(LOAD)は、非線形静解析サブケースでは使用できません。非線形静解析サブケース内でこれらが指定されると、OptiStructはエラーになります。TEMPG(MAT)またはTEMPG(LOAD)が非線形過渡サブケース外で(グローバルに、または他の解析タイプのサブケース内で)指定されている場合、DLOAD(TLOAD#およびTEMP/TEMPD/TEMPADDTEMPSECバルクデータエントリ)をモデルの非線形過渡サブケース内で定義する必要があります。
- 線形静的サブケースでは、TEMPG(LOAD)またはTEMPG(MAT)は、熱伝導サブケースまたはTSTRU IDを指すことができます。定常熱伝導解析の温度フィールド、または過渡熱伝導解析の最後の時間ステップの温度フィールドが使用されます。TEMPG(LOAD)が過渡熱伝導サブケースまたはTSTRU IDを指す場合、温度-構造連成解析のすべての時間ステップで温度フィールドを選択する際にTIME = ALLが使用できます。HTIME = ALLは、TEMPG(INIT)またはTEMPG(MAT)エントリで定義することはできません。詳細については、ワンステップ非定常熱応力解析をご参照ください。
- 非線形静的サブケースでは、TEMPG(LOAD)は熱伝導サブケースを指すことができます。定常状態熱伝導解析から得られた温度フィールドを使用して、熱荷重および温度依存材料特性を更新します。TEMPG(LOAD)が非線形静的サブケースから得られた過渡熱サブケースを指す場合、温度-構造連成解析のすべての時間ステップで温度フィールドを選択する際にHTIME=ALLを使用できます。HTIME = ALLはTEMPG(INIT)エントリで定義できません。詳細については、ワンステップ非定常熱応力解析をご参照ください。
- 非線形ワンステップ過渡熱応力解析では、TEMPG(LOAD)とフラグTEMPTを組み合わせることで、より柔軟に熱荷重を定義できます。このフォーマットでは、外部ファイル(HFILE)または内部の過渡熱解析(HSUB)から熱荷重を読み取ることができます。この場合は、さまざまな時間ステップにおける節点温度の値が事前定義され、現在の非線形構造解析にマッピングされます。このマッピングの規則はTEMPTカードで定義します。参照されるTEMPTカードIDは、SUBTYPEで定義されます。TEMPサブケース情報エントリを介したTEMPTは、非線形静的サブケースと非線形過渡サブケースの両方に指定できます。
- 非線形解析では、熱膨張係数
は割線値です。以下を用いて瞬間熱膨張係数からその値を求めることができます:ここで、
- 初期温度。
- 瞬間熱膨張係数。
- 温度 における割線熱膨張係数。これは、OptiStructで使用されます。
PARAM,THMLSTN,1が指定されている場合は、次のようにして割線熱膨張係数を求めることができます:
ここで、 は、材料のエントリで定義された参照温度です。
初期状態では、割線熱膨張係数 。