PBEAML
バルクデータエントリ CBEAMエントリを介したビーム要素の作成に使用される断面の寸法によってビーム要素のプロパティを定義します。
フォーマット
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
PBEAML | PID | MID | GROUP | TYPE/ NAME |
ND | ||||
DIM1(A) | DIM2(A) | 同様 | NSM(A) | SO(1) | X(1)/ XB |
DIM1(1) | DIM2(1) | ||
同様 | NSM(1) | 同様 | SO(B) | X(B)/ XB |
DIM1(B) | DIM2(B) | 同様 | ||
NSM(B) |
* このバルクデータエントリのフォーマットは、断面の定義に使用される寸法の数によってフィールドの位置が異なる特殊なフォーマットです。
断面統合のためのオプションの継続行(断面タイプBARとRODのみサポートします):
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
+ | INT | Q_ORDER |
例
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
PBEAML | 99 | 21 | T | ||||||
12. | 14.8 | 2.5 | 26. | NO | 0.4 | 6. | |||
7. | 1.2 | 2.6 | YES | 0.6 | 6. | 7.8 | |||
5.6 | 2.3 | YES |
定義
フィールド | 内容 | SI単位の例 |
---|---|---|
PID | 固有の単純ビームプロパティ識別。
デフォルトなし(整数 > 0、または<文字列>) |
|
MID | 材料識別。 1 2
デフォルトなし(整数 > 0、または<文字列>) |
|
GROUP | 任意のビーム断面定義を使用するかどうかを示します。ユーザーズガイドの任意のビーム断面定義をご参照ください。このフィールドの値がHYPRBEAMの場合、次のフィールドはNAMEです。そうでない場合は、TYPEです。 デフォルト = 空白(空白またはHYPRBEAM) |
|
TYPE | 断面の形状。GROUPフィールドが空白の場合、このフィールドはTYPEです。 デフォルトなし(BAR、BOX、BOX1、CHAN、CHAN1、CHAN2、CROSS、H、HAT、HEXA、I、I1、L、ROD、T、T1、T2、TUBE、またはZ) |
|
NAME | 任意のビーム断面定義の名前。ユーザーズガイドの任意のビーム断面定義をご参照ください。GROUPの値がHYPRBEAMの場合、このフィールドはNAMEです。 デフォルトなし(文字列) |
|
ND | 断面形状の指定に用いられる寸法の数。これはGROUPフィールドがHYPRBEAMの時に必要です。NDは任意断面の定義に用いられる全寸法の数です。 デフォルト = 空白 |
|
DIMi(A) | 終端Aにおける断面の寸法。 デフォルト無し (実数 > 0.0) |
|
NSM(A) | 終端Aにおける単位長さあたりの非構造質量。 デフォルト = 0.0(実数) |
|
SO(#) | 中間ステーション#の応力出力要求オプション。 中間ステーションの応力出力はサポートされていないため、このフィールドはNOに設定する必要があります。 |
|
X(#)/XB | 要素座標系における終端Aから中間ステーション#までの距離を要素の長さで割った値。 デフォルト = 1.0 (実数 > 0.0) |
|
DIMi(#) | 中間ステーション#における断面の寸法。 (実数 > 0.0) |
|
NSM(#) | 中間ステーション#における単位長さあたりの非構造質量。 デフォルト = 0.0(実数) |
|
SO(B) | 終端Bの応力出力要求オプション。
|
|
X(B)/XB | 要素座標系における終端Aから終端Bまでの距離を要素の長さで割った値。 これは1.0にする必要があります。 |
|
DIMi(B) | 終端Bにおける断面の寸法。 (実数 > 0.0) |
|
NSM(B) | 終端Bにおける単位長さあたりの非構造質量。 デフォルト = 0.0(実数) |
|
INT | ビームの積分情報が次に続くことを示す継続行フラグ。 | |
Q_ORDER | 断面積分の直交次数。断面内に自動的に分配される積分点の数を計算する際の直交次数を定義します(BARおよびRODの断面タイプのみ)。Q_ORDERは、ビーム断面内のサブ断面の数を定義します。
|
コメント
- 構造問題で、MIDはMAT1材料エントリのみ参照できます。熱伝導問題で、MIDはMAT4材料エントリのみ参照できます。
- 文字列によるラベルを使用すると、他のカードで参照する際などに、プロパティを識別しやすくなります(たとえば、要素のPIDフィールド)。詳細については、Bulk Data Input File内の文字列ラベルベースの入力ファイルをご参照ください。
- 最大11のステーションが許可されます(終端Aと終端Bの他に、9つの中間ステーション#)。
- 下記のとおり、断面プロパティ、せん断柔軟性係数、および応力リカバリーポイント(C、D、E、およびF)は、TYPEとDIMiを使用して計算されます。要素座標系はせん断中心に配置されます。
図 1. TYPE = BAR
図 2. TYPE = BOX
図 3. TYPE = BOX1
図 4. TYPE = CHAN
図 5. TYPE = CHAN1
図 6. TYPE = CHAN2
図 7. TYPE = CROSS
図 8. TYPE = H
図 9. TYPE = HAT
図 10. TYPE = HEXA
図 11. TYPE = I
図 12. TYPE = I1
図 13. TYPE = L
図 14. TYPE = ROD
図 15. TYPE = T
図 16. TYPE = T1
図 17. TYPE = T2
図 18. TYPE = TUBE
図 19. TYPE = Z
- 2つ以上の断面を持つPBEAMLエントリの場合は、等価PBEAMエントリが算出されます。エコー要求によって、算出されたPBEAMが出力されます。
- 応力リカバリーは終端Aおよび終端Bでのみ可能となります。中間ステーションでの応力リカバリーはサポートされていません。
- TYPE=RODの場合、X(1)/XBが1.0だと、DIM(1)Aは端点Aでのビームの半径を参照し、DIM(1)Bは端点Bでのビームの半径を参照し、中間ステーションはありません。この要素はテーパー付きビームの定式で、ビームの平均半径を求めるための平均化は使用されません。代わりに、特定の寸法で実際のテーパー付きビームの定式が使用されます。実際のテーパー付きビームの定式は、TYPE=RODの場合にのみ使用できます。
図 20.
- DIMiおよびNSMは、ステーションAについてはすべて指定する必要があります。ステーションBについては、空白は寸法がAと同じであることを意味します。他のステーションについては、空白の場合はAとBの間の線形補間となります。
- 終端Aで指定されているNSMは、終端BでのNSMのデフォルト値となります。他のすべてのステーションのデフォルトは、終端Aと終端Bの間の線形補間となります。そのため、ビームの長さ全体に渡って一定のNSMの場合は、終端AでのNSMのみが必要となります。
要素の質量は、次のように計算されます。
NSM値がステーションごとに異なる場合は、すべてのステーションの平均が取られ、その平均値が要素計算に使用されます。
- TYPE=RODまたはTYPE=BARの場合、ビーム積分定式化を使用できます。この場合、ビームは断面積分を使用して計算されます。積分点は、直交次数と断面のタイプに応じて自動的に断面内に分配されます。BARの場合、積分点の数は Q_ORDER*Q_ORDERです。TYPE=RODおよびTYPE=BARの場合、参照材料がMATS1であれば、ビーム積分定式化がデフォルトのパラメータで自動的に有効になります。
Q_ORDER値に基づくビーム断面での積分点の分配の例をいくつか以下に示します:
図 21. BAR断面Q_ORDER = 5(デフォルト)
図 22. BAR断面Q_ORDER = 4
図 23. ROD断面Q_ORDER = 4(デフォルト)
図 24. ROD断面Q_ORDER = 5
- このカードは、HyperMesh内のプロパティとして表現されます。