MATHC
バルクデータエントリ この材料データは、陽解法解析におけるハニカム材料の挙動を定義します。
この材料は、異方性挙動を持つハニカムや発泡材を表現するために使用されます。非線形弾塑性材料は、非圧縮の場合、法線方向とせん断方向の挙動を別々に定義することができ、完全な圧縮モデルでは等方性材料モデルを考慮します。この材料はソリッド要素に利用できます。
フォーマット
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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MATHC | MID | E | NU | RHO | SIGY | VF | |||
LCA | LCB | LCC | LCAB | LCBC | LCCA | ||||
EAAU | EBBU | ECCU | GABU | GBCU | GCAU |
定義
フィールド | 内容 | SI単位の例 |
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MID | 材料識別番号。 デフォルト無し(整数 > 0) |
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E | 圧縮ハニカム材のヤング率 デフォルトなし(実数 > 0) |
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Nu | 圧縮ハニカム材のポアソン比。 デフォルトなし(実数 > 0) |
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RHO | 質量密度。 デフォルトなし(実数 > 0) |
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SIGY | 完全圧縮ハニカム材の降伏応力。
デフォルトなし(実数 > 0) |
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VF | ハニカム材が完全に圧縮される相対体積。 デフォルト無し (0 < 実数 < 1実数) |
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LCA | 体積ひずみに対するsigaa関数の識別番号。 デフォルト無し(整数 > 0) |
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LCB | 体積ひずみに対するsigbb関数の識別番号。 デフォルト無し(整数 > 0) |
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LCC | 体積ひずみに対するsigcc関数の識別番号。 デフォルト無し(整数 > 0) |
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LCAB | 体積ひずみに対するsigab関数の識別番号。 デフォルト無し(整数 > 0) |
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LCBC | 体積ひずみに対するsigbc関数の識別番号。 デフォルト無し(整数 > 0) |
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LCCA | 体積ひずみに対するsigca関数の識別番号。 デフォルト無し(整数 > 0) |
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EAAU | 非圧縮状態での初期ヤング率Eaa。
デフォルトなし(実数 > 0) |
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EBBU | 非圧縮状態での初期ヤング率Ebb。
デフォルトなし(実数 > 0) |
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ECCU | 非圧縮状態での初期ヤング率Ecc。
デフォルトなし(実数 > 0) |
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GABU | 非圧縮状態でのせん断係数Gab。
デフォルトなし(実数 > 0) |
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GBCU | 非圧縮状態でのせん断係数Gbc。 デフォルトなし(実数 > 0) |
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GCAU | 非圧縮状態でのせん断係数Gca。 デフォルトなし(実数 > 0) |
コメント
- 非圧縮ハニカム材 V > VF
圧縮前の挙動は直交性で、応力は連成されません。方向別の弾性率は、初期値からVfにおける等方性を持つ完全圧縮値Eまで、次のように変化します:
Vは相対体積、VFはハニカムが圧縮される相対体積。非圧縮構成では、試行応力成分は次のように更新されます:
各応力成分は、各成分の応力対体積ひずみ曲線(LCAA、LCBB、...など)で定義される許容値を超えてはなりません。
- 圧縮ハニカム材 V < VF
完全に圧縮されたハニカム材の場合、挙動は等方的で弾性的な完全塑性であると仮定します。したがって、応力はフックの材料法則を用いて更新されます。偏差応力は次式で与えられます:
完全に圧縮されたハニカム材料のフォンミーゼス相当応力は、SIGYと比較されます。有効応力が降伏応力を超える場合、テンソル応力は降伏面まで単純にスケールバックされます:
圧力は、体積弾性率を用いて次のように更新されます:
したがって、FinalCauchy応力は次のように計算されます。
図 1. 応力と体積ひずみ