OS-E:0105 追従荷重を伴う片持ち梁の非線形解析
3つの片持ち梁が解析されます。
目的は、図 1で示すとおり、梁の (i)線形静解析(微小変位)、および (ii)幾何学的非線形解析(大変位)で、追従荷重の付与あり / なしで応答を評価することです。例題が静的問題であることを考慮し、NLSTATルバーが用いられます。図 1. FE Model


モデルファイル
開始前に、この例で使用するファイルを作業ディレクトリにコピーしてください。
モデル概要
表 1に示すとおり、3つの梁は全て同一で、長さ100mm、幅10mm 、板厚1mmです。梁1については、微小変位(線形静的)解析が実行されます。梁2、3および3については、大変位解析が実行されます。
梁 | 解析タイプ | 荷重タイプ |
---|---|---|
Beam 1 | 静的解析が実施されます | 通常の強制荷重を付与 |
Beam 2 | 非線形性解析 | 通常の強制荷重を付与 |
Beam 3 | 非線形性解析 | 追従強制荷重を付与 |
追従荷重は、荷重の方向が(荷重が作用している)節点における回転に伴って回転すると仮定されることを意味します。この例題の目的は、いくつかの片持ち梁でその変形特性を比較することにあります – 追従荷重の適用あり / なしで幾何学的非線形解析(NLSTAT)および幾何学的線形静解析を行います。
線形材料プロパティは:
- ヤング率
- 2.1E5 MPa
- ポアソン比
- 0.3
- 初期密度
- 7.9E-9 Mg/mm3
結果
梁の変位コンターは、図 2に示すとおりです。期待されたように、静解析が実行された梁1が最大変形を示しています。梁2(荷重は固定座標系で定義)。大変位解析が追従荷重で実行された梁3では、梁2よりも大きな変形を示し、荷重が作用している端部は球形に突き出しています。図 2. 3つの片持ち梁の変位コンターと変形特性


図 2 はまた、追従荷重の適用の有無と幾何学的線形と非線形解析での変形特性の違いを示しています。
追従荷重を適用すべきかどうかは、適用分野に依存します。作用している点の回転とともに荷重が回転する状況では、物理状況の正しい表現として追従荷重が定義されるべきです。荷重の方向が一定を保つ他の状況では、追従荷重の考慮は必要ありません。