チュートリアル:低圧鋳造
チュートリアルレベル:初級 低圧ダイカストのシミュレーションを目的として、ストークをシミュレートし、圧力曲線を設定する方法を学習します。
モデルファイルは、インストレーションディレクトリのtutorial_modelsフォルダ内にあります(Program Files\Altair\2025\InspireCast2025\tutorial_models\lowpressure.x_b)。
ジオメトリのインポート
- Inspire Castを起動します。
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ファイルアイコンのモデルを開くをクリックし、インストレーションディレクトリのチュートリアルモデルファイルを参照するか、そのファイルをモデリングウィンドウにドラッグ&ドロップします。
鋳物パートの指定
鋳物パートツールを使用して、鋳造の形状を選択します。
重要: 他のどのような操作を実行する場合も、その前に鋳物パートを定義しておく必要があります。
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鋳物パートアイコンで鋳物パートの指定をクリックします。
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鋳物パートの候補を左クリックして選択します。
パートは、現在置かれているカーソル位置に基づき自動的に検出され、ハイライトされます。選択したパートは赤色でハイライトされます。
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マクロダイアログで、パートの材料としてAluminum、パートの鋳造材料としてAC-42100を選択します。
- チェックマークを右クリックして、マウスで移動して終了するか、または右ダブルクリックします。
重力方向の設定
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鋳物パートツールで重力方向の設定をクリックします。
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パートの方向が正しく重力方向と揃っていることを確認します。
- チェックマークを右クリックして、マウスで移動して終了するか、または右ダブルクリックします。
鋳型の追加
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コンポーネントツールをクリックします。
2番目のツールグループで鋳型の追加/編集ツールをクリックします。
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12344を選択して「150 C」と入力します。
- チェックマークを右クリックして、マウスで移動して終了するか、または右ダブルクリックします。
ゲートの指定
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ゲートアイコンでゲートサーフェスを指定をクリックします。
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ストークをシミュレートするゲートを作成する底面をクリックします。
注: ゲートは1つだけであるため、マイクロダイアログの機能を使用する必要はありません。 - チェックマークを右クリックして、マウスで移動して終了するか、または右ダブルクリックします。
プロセスパラメータの定義
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をクリックして低圧鋳造を選択します。
- 低圧鋳造プロセス設定ウィンドウで、ストークの作成ボタンをクリックします。マイクロダイアログで、ストーク高さを600 mmに設定し、スリーブ厚を10 mmに設定します。
- チェックマークを右クリックして、マウスで移動して終了するか、または右ダブルクリックします。
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低圧鋳造プロセス設定ウィンドウで、以下に示すように圧力曲線に値をプロットします。
時間(秒) 圧力(mbar) 1 0.0 100.0 2 3.0 200.0 3 5.0 220.0 4 7.0 240.0
注:- 初期圧力では、高さでストークの長さのみを考慮します。最終圧力では、ストークの長さとパートの高さを使用します。
- 最終的な時間値は、想定した流入時間より少し長くなります。
- 初期圧力では、高さでストークの長さのみを考慮します。最終圧力では、ストークの長さとパートの高さを使用します。
- チェックマークを右クリックして、マウスで移動して終了するか、または右ダブルクリックします。
解析の実行
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解析アイコンで解析の実行をクリックします。
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平均板厚として13.0354mmと入力します。要素サイズは8.69027mm以上としてください。
- 湯流れ解析の実行と凝固解析の実行を選択します。
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実行をクリックします。
注: シミュレーションの計算が終了すると、解析アイコンの上に緑色の旗が表示されます。
注: 実行履歴の結果表示をクリックして結果を選択することもできます。
結果の解析
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段階で湯流れをクリックします。
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結果タイプで温度をクリックします。
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再生をクリックしてアニメーションを開始します。
流体がストークから上昇してホイールのリムに到達する様子を確認できます。これは、マシン内部で流体に対して実際に実行したシミュレーションです。
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結果タイプで凝固領域をクリックします。
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再生をクリックしてアニメーションを開始します。
凝固領域の結果を使用すれば、湯流れ中に固体になる領域が発生するかどうかを判断できます。この値が0であれば完全な液体の状態であり、1であれば完全な固体の状態であることを示しています。
この結果は、凝固した領域が内部に存在しないことを示しています。
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結果タイプで速度をクリックします。
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オプションの表示 / 非表示アイコン
をクリックします。メニューからベクトルプロットを選択します。
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再生をクリックしてアニメーションを開始します。
流速が速い(約7m/s)ことに起因して、ホイールとストークとの結合部で乱流が発生していることを確認できます。この結果と、湯流れ中の早い段階で凝固が始まる問題が発生していないことを考え合わせると、圧力を下げてホイールへの湯流れを遅くすれば、この乱流を防止できると判断できます。
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結果タイプで残存気泡をクリックします。
ここでは、鋳型内部のほとんどの空気が上面に捕捉されていることを確認できます。そこには領域分割ラインがあるので空気は排出されますが、その領域で瞬間的な不具合が発生する可能性があります。
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結果タイプで湯境をクリックします。
この結果は、2つのフロントの平均温度と初期温度(流入口での温度)との差を示しています。