ダイカストプロセス
ダイカストプロセスのパラメータを定義する。
場所:鋳造リボンにある基本セットアップアイコンでは、ダイカストはオプションです。

高圧ダイカストでは、機械を使用して高圧下で溶融金属を永久ダイスに注入します。高い精度が要求される複雑なパート、特に寸法に一貫性が求められる薄肉の軽量パートに適した手法です。鋳型の全体に材料が行き渡るようにして、さらに鋳造プロセスの途中で材料が凝固しないようにするには高い圧力が必要です。
高圧ダイカストでは、2種類の速度を使用します。最初は、乱流と泡が形成されないように、溶融した金属を低速(初期速度)で押し込みます。材料が鋳型に入る直前に速度を上げ(第2フェーズ速度)、溶融金属がきわめて短時間でダイスアセンブリ全体に行き渡るようにします。

ダイカストパラメータの定義
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基本セットアップアイコンの横にある
をクリックしてから、ダイカストを選択します。
ダイカストプロセスの設定 ウィンドウが開きます。 -
ダイカストプロセスパラメータを定義します。
モデル内にショットスリーブが存在しない場合、以下のようにダイカストプロセスの設定ウィンドウが表示されます。
モデル内にショットスリーブが存在する場合、以下のようなダイカストプロセスの設定ウィンドウが表示されます。 - チェックマークを右クリックして、マウスで移動して終了するか、または右ダブルクリックします。
ダイカストオプション
- ショットスリーブなし
- モデル内にショットスリーブが存在しない場合、ダイカストプロセスの設定ウィンドウには以下が表示されます。
- 初期速度(m/s)
- 初期速度の一般的な値は0.2~0.5m/sです。
- 第2フェーズ速度(m/s)
- 第2フェーズ速度の一般的な値は2.0~5.0m/sです。
- フェーズ変化ポイント
- 初期速度から第2フェーズ速度に切り替える場所を指定するには、選択をクリックしてからランナー上のポイントをクリックします。ヒント: このフェーズ変化ポイントは、材料が鋳型に入る前のランナー上に配置する必要があります。
- ショットスリーブの作成
- このボタンをクリックすると、ショットスリーブの追加/編集ツールが開き、ショットスリーブが作成されます。ツールを終了すると、以下のようなダイカストプロセスの設定ウィンドウが表示されます。
- ショットスリーブコントロール
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- 質量/スリーブ充填 %メニュー
- 質量または体積のいずれかを選択し、ショットスリーブ内の材料の量を定義します。質量は標準単位で定義します。容積はショットスリーブの容積に対するパーセンテージで表します。
- ピストン初期温度
- ショットスリーブに材料を加える前のピストンの初期温度です。
- チャンバー初期温度
- 材料加える前のショットスリーブチャンバーの温度です。
- ピストン速度調整
- By positionまたはBy timeを選択し、ピストン速度プロファイルを定義します。
By positionの場合は、液体がショットスリーブ上の選択した位置に達した最初と2番目の速度を選択することができます。最後の位置は、設計したショットスリーブ長さによって自動的に編集されます。
By timeの場合は、湯流れ時間に対して最初と2番目のピストン速度を選択することができます。
表に値を入力できるほか、グラフ上でポイントを編集することもできます。をクリックして、選択したデータポイントの後ろに新しい行を追加するか、最後のデータポイントの後ろに新しい行を追加するか、選択した行を削除します。
をクリックして速度プロットを表示します。プロット上の点ドラッグして編集します。
- クランプ力の計算
- このオプションを有効にすると、鋳造の際に鋳型を閉じておくのに必要な力をソルバーが計算します。クランプ力は、鋳型の分離力と、ユーザーが編集可能な安全率の積です。解析エクスプローラで結果を確認し、安全率を編集します。
- ショットスリーブあり
- モデル内にショットスリーブが存在する場合、ダイカストプロセスの設定ウィンドウには以下が表示されます。
- ショットスリーブコントロール
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- 質量/スリーブ充填 %メニュー
- 質量または体積のいずれかを選択し、ショットスリーブ内の材料の量を定義します。質量は標準単位で定義します。容積はショットスリーブの容積に対するパーセンテージで表します。
- ピストン初期温度
- ショットスリーブに材料を加える前のピストンの初期温度です。
- チャンバー初期温度
- 材料加える前のショットスリーブチャンバーの温度です。
- ピストン速度調整
- ピストンの速度を、ショットスリーブ内のピストンの位置に基づいて変化させるか、経過時間に基づいて変化させるかを選択します。表を使用して、異なる時間または位置におけるピストンの速度を定義します。
- ピストン速度調整
- By positionまたはBy timeを選択し、ピストン速度プロファイルを定義します。
By positionの場合は、液体がショットスリーブ上の選択した位置に達した最初と2番目の速度を選択することができます。最後の位置は、設計したショットスリーブ長さによって自動的に編集されます。
By timeの場合は、湯流れ時間に対して最初と2番目のピストン速度を選択することができます。
表に値を入力できるほか、グラフ上でポイントを編集することもできます。をクリックして、選択したデータポイントの後ろに新しい行を追加するか、最後のデータポイントの後ろに新しい行を追加するか、選択した行を削除します。
をクリックして速度プロットを表示します。プロット上の点ドラッグして編集します。
- PQ2ダイアグラム
- このツールを表示するには、 PQ2ダイアグラムの表示オプションを有効にします。これにより、ダイカストプロセスでのマシン設定が容易になります。ダイアグラムでは、圧力と流速の関係を表すグラフ上に、緑色の安全領域が示されています。この安全領域は、鋳造プロセスの際の最小圧力と最大圧力、および最小流速と最大流速によって定義されます。
このダイアグラム内の黄色のCurrent Setupポイントは、Piston Velocityおよび湯口領域の欄の設定に基づいた現在のマシン設定を示しています。
- クランプ力の計算
- このオプションを有効にすると、鋳造の際に鋳型を閉じておくのに必要な力をソルバーが計算します。クランプ力は、鋳型の分離力と、ユーザーが編集可能な安全率の積です。解析エクスプローラで結果を確認し、安全率を編集します。
- 強化圧力
- これは、鋳造プロセスで適用される最大圧力です。この値のデフォルトは、600Kg/cm2(60MPa)です。この欄は、クランプ力の計算が有効な場合に編集可能です。
- 開口方向
- これは、鋳型が開口する方向の軸です。ソルバーはクランプ力の決定にこの情報を使用します。